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タイの会計業務で気を付けるべき3つのポイント


タイの会計業務

タイの会計業務とは

 会計業務とは、会社の活動を会計情報に反映させ、会社の財政状態や経営成績を利害関係者に報告できるようにする業務を言います。タイで会社を運営する場合、当然にタイでも会社に関する会計業務が必要になるわけですが、タイの会計業務については日本と制度的にも感覚的にも異なる点があり、タイで仕事をする日本人の悩みのタネになる場合があります。


 そこで本稿では、タイの会計業務をおこなう上で気をつけるべき3つのポイントについて解説します。


① タイではすべての会社が監査を受けなければならない

 日本では会計業務の結果作成される財務諸表の監査を受けなければならないのは原則として上場企業であり、非上場企業は監査を受ける必要はありません。


 一方、タイでは会社は原則全て財務諸表の監査を受けなければならないという制度になっているため、『日本では監査を受けたことがないのに、タイでは監査を受けなければいけない』という状況が発生しえます。


 監査を実施するのはタイ人の公認会計士になりますので、もし先方が英語や日本語に堪能でない場合、タイ語で質問が来て、その質問に対して自社の会計スタッフが一次受けしたものを日本人がまた聞きするも、言語の壁や会計業務に関する専門知識の壁もあり、何を言ってるのかよくわからず途方に暮れる、ということが発生したりします。


② スケジュール管理がものすごい大変

 日本では毎月・毎年カッチリとスケジュール通りに会計業務をこなし、予定通りに予定の書式に従って会計情報が提出されてくる、というのは当然かと思います。


 一方、タイでは会計業務をスケジュール通りに進めるのは簡単ではありません。タイでは毎月税務署に税金(源泉徴収税・VAT)を納める必要があるのですが、この作業が忙しい場合、会計業務が後回しになり、月次の会計情報が期日に出てこない、ということが発生しえます。

 

 また、年度末の決算に基づく会計情報も、日本側で見たいタイミングには全く間に合わず、法律上罰金が発生してしまうタイミングギリギリになって出てくる、ということもしばしば。しかも、それでタイ側を叱っても、罰金払わなくて良いんだから、なんで叱られるの?となったりします。


③ タイでは見積による計上はほとんどしてくれない

 日本では月次の損益管理のために、書類が出ていない売上やコストについても、自社による見積に基づいて計上する、ということがあると思います。


 一方、タイではどういうわけか、書類に基づかない見積による計上は会計スタッフに拒否されるか、理解されない傾向が強いようです。これはおそらく、月次の損益管理に関する認識が日本に比べて低いこと、および、会計業務が税務の影響を強く受け、請求書などで確定した数字を以て実施されるべきと認識されていると思われることによるものと推察されるのですが、売上でもコストでも、請求書がないのであれば計上されない、ということが発生します。結果、例えば毎月払っている家賃でも、たまたまある月の請求書が少し遅延した、という場合、ある月の家賃が0で、翌月の家賃が2倍計上される、ということが当然に発生します。


どうすればよいのか?

 まずは日本とタイの違いがある、ということをある程度理解しましょう。そのうえで、自社で対応できること、例えばスケジュール管理であれば、社内の関係するメンバーに明確にスケジュールを伝え、その達成のためのプランを明確に設定すること、等を徹底することが必要でしょう。それでもうまく行かなければ、タイには色々な専門家がいますので、一旦相談してみるというのも手かもしれません。本稿が皆様がタイでビジネスをする上での一助となれば幸いです。


【免責事項】

本稿は、一般的な事項についての情報提供を目的として作成されたものであり、実際の遂行にあたっては、多くの場合関連法規の検討、並びに専門家との協同が必要になります。このため、執筆者並びにその所属先は、本稿の利用に起因する如何なる直接的・間接的な損害に対しても一切の責任を負いかねます。また、本稿記載の情報は作成時点における調査に基づいたものであり、随時更新される可能性がありますことをご了承ください。

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