備えあれば憂いなし?企業の防災力
- 鎌倉 俊太郎

- 10月2日
- 読了時間: 4分

災害発生時の対応
先日、大型の台風が日本の太平洋側を横断している時にたまたま東海道新幹線に乗っており、いつもなら1時間で通過する区間を3時間途中で待機したため次の駅に4時間かけて到着したという経験をしました。
ただ待機している間も適宜現状についてはアナウンスされ、待機時間が2時間を超えたあたりで乗務員の方が乗客一人ひとりに体調不良を起こしていないか声をかけたり無料で備蓄したあるペットボトルを配布したりして、それほど大変な時間を過ごした印象を持ちませんでした。
帰宅後沿線の甚大な被害を夜のニュースで知り、JR東海の臨機応変かつ適切な対応のおかげで被害にあわずに済んだ事に感謝と尊敬の念をいだきました。地球温暖化の影響なのか、日本に限らず世界中で様々な自然災害が発生しています。災害発生時に企業の立場で何が出来るのか、東アジアの台風シーズンでもある今、少し考えてみたいと思います。
すべての災害に備えることは困難
BCP(Business Continuity Plan)を策定している企業は多いと思いますが、まず災害発生時はまず社員の安否確認から開始される手順が多いと思います。運輸、小売といった業種では自社施設内に多くの顧客が滞在している事が多いのでまず顧客の安全確保が最優先事項とされているでしょう。
一方で社員一人ひとりの安全確保の手段と方法を周知徹底している企業は実際は多くないかもしれません。自然災害と言っても、地震、台風、集中豪雨による河川の氾濫や土砂災害など、事前予測がかなり難しいケースが多く、災害の種類や程度によって対応が異なるためにすべてのケースに備えることは現実的には困難なためです。
社員個人レベルでの対応
とはいえ、社員と顧客の安全の確保、及び少しでも早い事業の再開のためには備えておくべきことは多いと思います。オフィスで地震が発生した想定で階段を利用した避難訓練などはよくありますが、それでは移動中に一人で災害に遭遇した場合にどうするのか、自宅でテレワークしている場合はどうでしょう。身の安全を確保する手段と方法は結構個人まかせになっている事が多いのではないでしょうか。
日頃から防災意識を高める
自然災害はその種類も程度も多岐にわたり、上述したようにすべてのケースに備える事は困難ですが社員一人ひとりの防災意識を高めることは出来ると思います。社員向けの社内メッセージに防災に関するコメントを入れたり、社内で災害発生時の心構えを学ぶ機会を設けるなど、防災という言葉をよく聞くなという印象を全社員が持てる程度がいいかと思います。
この手の話しは形骸化しがちですが、経営層が真剣に取り組む姿勢を見せる事が特に大事で、避難訓練も社員の自主的な参加にまかせるのではなく経営層が積極的に参加することが効果的と思われます。
災害は突然やってくる
いくら備えても、災害は不意打ちのように突然やってきます。おそらくこの秋も想定できない自然災害が発生することでしょう。実際にその場に居合わせたら個々人が臨機応援に対応するしかないですが、日頃から社員の防災意識を高めておくことで災害の被害を少しでも軽減できることを期待したいと思います。
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